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医学教育に対する医学生の参画の実態調査を行いました!

こんにちは!
医学連中央執行委員会です\(^o^)/

医学連では2015年度上半期に「医学教育に対する医学生の参画の実態調査」を行いました。

▼調査目的▼
現在、日本の医学教育は世界水準に到達することを目標とし、多くの医学部でカリキュラムの大幅な改編が行われています。そこで用いられる世界水準において、「学生の教育への参画」がmast項目として明記されており、この点においても日本の医学教育は遅れを指摘されています。一方で、カリキュラム会議の正式構成員として学生が加わったり、新たに委員会を設立して意見収集を行ったりなど、この項目を達成するための先進的な取り組みを行っている大学もあります。
本調査を通して、「医学教育への医学生の参画」に関する実態を調査し、その結果をもとに、これからの医学教育を考える上で医学生はどのように関わっていくべきか、大学や医学教育センターとどのような関係を作っていくべきかを発信していきます。

▼質問項目▼
  1. あなたはカリキュラム作成などの際に、学生の声をもっと反映することが必要だと思いますか。
  2. あなたの通う医学部では、医学教育センター会議や、カリキュラム会議など、カリキュラムを検討・決定する場に学生は加わっていますか。
  3. カリキュラムの検討結果・決定事項は、学生にフィードバックされていますか。
  4. あなたの通う医学部では、医学教育に関して、学生の声を集めるようなアンケートは行われていますか

医学連 「医学教育に対する医学生の参画の実態調査」結果 概要

実施年度 2015年度

実施大学 32大学

回答数  52

弘前

自治会執行委員長

群馬

学友会執行委員長

筑波

クラス代表

自治医

自治会会長

千葉

カリキュラム委員、学年代表、国試対策委員

東邦

自治会役員、学生教育委員、クラス委員

東京医歯

学年代表、Clinical Clerkship委員

日本

学生会(翠心会)会長

東京女子医

学生会委員長

聖マリアンナ医

学生自治会長

北里

北里会会長

東海

学生会執行委員

山梨

自治会会長

信州

学生会会長

浜松医

自治会会長

名古屋

議長

岐阜

自治会長

福井

クラス長

滋賀医

自治会会長

近畿

カリキュラム委員長

兵庫医科

学生会常任委員会設備委員長

奈良県立医

学年総代

和歌山県立医

自治会会長

岡山

学生教育委員会前会長

島根

学友会執行部執行委員長

山口

学生自治会会長

高知

自治会執行委員

宮崎

学生会長

熊本

学生会代議員

佐賀

自治会役員

久留米

カリキュラム委員

鹿児島

一般医学生



1.質問1に対する回答

 この質問に対しては、多くの回答者が「医学生の参画が必要と思う」と回答しました。しかし一方で、少数ではあるが「必要と思わない」という回答もあったことは注目すべき点です。

グローバルスタンダードの医学教育に達するためには医学生のカリキュラム作成への参画が求められていますが、その際に医学生の声を集め、代表できる組織や学生が必要になると考えられます。その際に、学生の代表者がどのような意義をもって参画するのか、そして、そもそも医学生の声を反映することにどのような意義があるのかについて、改めて考えてみる機会が必要となるでしょう。

▼「必要だと思う」自由記述

・あまりにも急激な改変のため、多くの学生が不満を感じているため。また国試合格率を上げようと、出席管理が厳しくなったが、学生の実情に基づいていない変更が多すぎるため。(学生自治会)

机上の空論的なカリキュラムを防ぎ、カリキュラムの持つ学習効果を最大限に発揮するのは、利用者としての学生の声は不可欠であると思う。(学友会・学生会)

・学生が消費者であるという文科省の従来の枠組みを超えて、大学運営の主体者になっていくことで、世界水準の医学教育を勝ち取ることができるため。それにより、個々の授業・実習への参加態度、学習効率を高める、ニーズに沿った内容にする、といった効果を期待できる。(その他)

▼「必要だと思わない」自由記述


・自分の所の学校の範囲であるが、意識が高いと言われるようなやる気のある学生ばかりではなく、医学部とはいえ多くはないと思われるので、学生の声が正しいという保障があまりないので必要ではないと思う。(学生自治会)

・大学が考えて作っているものだから、学生の声はいらない。(学友会・学生会)

・実習に参加している学生はたいてい楽をすることしか考えていないため、カリキュラムの改善に役立つことは少ない。(その他)

 

2.質問2に対する回答

 「カリキュラムを検討・決定する場に学生は加わっているか」という質問に対しては、半数以上の大学が「はい」と回答しました。参加している学生の属性としては、学生自治会の執行部や、学年代表の学生などが学生の代表として参加していることが多いという結果でした。

しかし、「はい」と回答した大学に対して、「カリキュラムの検討や決定の場では、学生の意見が反映されているか」と質問したところ、半数以上の大学が「反映されていない」または「わからない」と回答しました。


今回の調査の目的であった、カリキュラム作成に対する医学生の参画の有無と、その実態について聞く質問項目ですが、未だに半数近い大学で学生の参画の機会は整っておらず、その仕組みが浸透していないといえます。

また、学生の参画の機会としてカリキュラム検討会議などに学生が参加している場合であっても、半数以上の回答者が「学生の意見が反映されていない」「反映されているかわからない」と答えています。このことから、仕組みができていても実態が伴っていない場合も少なくないことが伺えます。

「反映されている」自由記述

・5年生の試験において、国家試験の過去問の出題する割合について学生会の意見が採用された。また試験日程などについても積極的に意見を求めてくれる。一方で大きなカリキュラムについてなどは事後報告が多く、あまり関われない。(学友会・学生会)

・学生からあがった意見をいつもしっかりと聞いて下さり、それに対して数日以内にすぐ返答してもらえる。実際カリキュラムの改善に携わったという感覚がある。(委員会)

・試験の日程に関しては、対応してくれる。教育内容に関しては、制度上仕方がないが、後輩たちのカリキュラムに活かすという返答があるのみである。(委員会)

▼「反映されていない」「わからない」自由記述

・非常に重たい試験が連続していたカリキュラムが少し改善されたが、カリキュラム会議では、決定事項を学生に伝えるだけで、学生の意見は実際には反映されなかった。また、カリキュラム会議自体も自治会からの要望で開かれたもので、例年開かれている訳ではない。(学生自治会)

・学生の声はほとんど反映されていないのが現状。一応、学校としては学生の意見を聞いていると建前だけのようである。(学友会・学生会)

・施設面に関しては、大学病院のWi-Fi化、ロッカー室の移転の際の事前相談など取り合ってくれた。一方で、研修医優先のために自習室を閉鎖される事案も発生した。実習期間については、マッチングを加味し学生による修正案を受け入れてくれた実績がある一方、各科の期間バランスは極端なまま変更されなかった(例:消火器外科が8週間なのに消火器内科が3週間)。(委員会)

 

3.全日本医学生自治会連合からの提案

多くの学生代表者が、医学生の医学教育への参画の必要性を感じている一方で、学生自身も大学もどのように参画するのが良いかを模索している現状があります。今回の調査では、そのモデルケースとなるような取り組みもありました。

例えば筑波大学では、アンケートの結果を学生代表と大学教職員の懇談会の中で議論し、改善点があれば、学生に対して掲示、オリエンテーションなどの際に昨年度とどこが変更されたのかの説明が行われています。この取り組みは、今回のアンケートにおいて、非常に満足度が高いことが伺えました。このように、学生と教職員が意見を出しあって、教育をより良くするための議論をし、実際に反映と説明が行われることが重要だと考えます。

 

また、学生が主体的に参画できている大学では、学生と教職員との議論の中で、すべての科目に意欲的に取り組めるような試験日程の調整が実現した例もあります。

前述の筑波大学のほかにも、学生自治会の中からカリキュラム会議に参加するようになった大学もあります。しかし、学生が意見の検討、反映を実感できるような仕組みの活用はまだまだ不十分であると言えます。

学生が主体的な参画を実感するためには、学生を代表する組織が必要であり、そこで学生全員を対象とした学生自治会の果す役割は大きいと考えます。

医学連は学生自治会どうしの交流や全国医学部に対するアンケートを通じて、全国の学生がカリキュラムの作成など、医学教育に積極的に参画していくことを応援していきます。またブックレットなどの発行物を通じて情報を発信していきます。

 

 

20151114

全日本医学生自治会連合

32期中央執行委員会


20151114 「医学教育に対する医学生の参画の実態調査」結果 概要.pdf

20150724 32期 医学教育学会 【最終版】.pdf


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